方々(ほうぼう)さんのこと

8月4日の朝、仕事中に方々(ほうぼう)さんが亡くなったと連絡がきた。
その日は一日中なんだか頭の中、心の中がわけがわからなくなってしまった。

もう1週間たったけど、心にぽっかり穴が空いたままだ。
方々さんは歌うたいの先輩であり、友達です。
ずっと闘病をこの何年かされていて、今年1月にクラブウォーターで歌っていたのが最後になるなんて早すぎると思った。

SNSでは、昔の友人から、私と同じように方々さんを慕う後輩、いろんな人が方々さんの死を偲ぶ言葉であふれていた。

初めてあったのは15年ほど前、ワンドロップか吟遊詩人だった。
仲良くなってからはよく一緒にウォーターでお酒を飲んだ。
泥酔して口が悪くなる私を笑いとばしてくれたり、泥酔失態の私の珍エピソードをおもしろおかしく酒の肴にしてくれました。
私の唄が好きだといってくれました。

幅広く音楽を愛している人だった。
ぶっきらぼうにみえて、自分のことよりも人にとても気を配る、優しくて繊細な人だった。

亡くなったのを知ったとき、ふと空をみあげると夏の青い空が広がっていた。
方々さんの名曲『夏の王様』が頭の中でずっと流れていた。

葬儀は故郷和歌山の、和歌の浦の海の近くだった。
亡くなる数年前から去年までだいすきな和歌の浦の海のそばバグースでライブができてよかったね。

先日、生駒山が近く海から程遠い職場に鳩でもカラスでもない一羽の白い「うみねこ」のような鳥がビルの上を飛んでいった。
私は空を見上げてはまだ方々さんを探している。

思い出、人柄、悲しみ、色々書こうとしてまとまりのない長い日記になった。
こんなことなら私の日記に書けばと思ったが、私には年齢を超えた音楽を通じて知り合った素敵な友達がいることを書きたかったのです。

方々さんありがとう、またそのうち呑みましょう。

Leave a Reply